ヨガはアーサナ(ポーズ)が注目されがちですが、実は、呼吸がとっても大切なんです。
「呼吸・・・?」「いつもしてるよ・・・?」 と、思われるかもしれません。
実際、私たちは24時間365日、何も考えずに呼吸をしています。その無意識に行なっている呼吸と意識的に行なう深い呼吸ではその効果に違いがあります。また、ヨガはポーズだけではなく、呼吸を意識的に行なことによってヨガの効果はさらに大きくなると言えます。そこで、ここではヨガで「深い呼吸」をする具体的なメリットをいくつかご紹介しますね。
1-1. 心が落ち着く
呼吸をすると新しい酸素が体内に取り込まれます。さらに深い呼吸では、脳により多くの酸素が行き渡って血液循環が良くなり、脳内に「セロトニン」の分泌が増加します。「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンについて聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。脳内でセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されると、心が落ち着き、集中力が高まると言われています。ヨガのクラス後に満足感を感じるのは、深呼吸によるこのセロトニンの効果によるものです。心の落ち着きと満足感が得られるのが1つめの特徴ですね。
1-2. 自律神経が整う
ヨガには自律神経を整える効果があることが知られていますが、それには呼吸が大きく関係しています。意識的に呼吸をコントロールすることで、交感神経系と副交感神経系のバランスがとれ、自律神経を整えることができます。それにより、睡眠・胃腸機能・冷え性などの改善に繋がるのが2つめの特徴ですね。
1-3. ストレスを解消する
溜まったストレスを解消するには、リラックスすることが必要です。リラックス状態を達成するには、交感神経系と副交感神経系がバランスよく働き、自律神経がうまく機能していることが重要です。
交感神経:緊張が続くと優位になる
副交感神経系:安静時に優位になる
ストレスが溜まると緊張して呼吸が浅くなりがちです。意識的に深呼吸をすることで、2つの神経のバランスが取れ、ストレス解消へとつなげることができるのが3つめの特徴ですね。
1-4. 血液循環が良くなる
多くの人は無意識に呼吸をしがちですが、ヨガの深呼吸をするとカラダに変化があること分かると思います。ぽかぽかとする感じに気が付きます。なぜかというと、深い呼吸をすることでたくさんの酸素が体内に吸収され、血流が穏やかになり、血行が促進されるからです。腹式呼吸をすることでカラダは通常の3~5倍も酸素を取り込むことがでるんですね。複式呼吸についてはまた後程説明しますね。多くの酸素を取り込むことで、肩こりや冷え性の改善、毒素の排出や代謝アップにつながることが4つめの特徴ですね。
1-5. 内臓がマッサージされる
新鮮な空気をゆっくり鼻から吸ってみましょう。お腹に深く息を吸い込むとお腹が膨らみませんか?いっぱい膨らませてみましょう。その後、鼻からゆっくり息を吐いていきます。イメージは、お腹を引っ込めてぺっちゃんこになるように。
ゆっくりゆっくり吐いて、吐き切る感じで。この吐き切る感じがうまくできるとスムーズに吸うことができます。このゆっくりと行う深呼吸に意識を向けることで集中力を高めることができますし、副交感神経を高めることもできます。
この意識的に行う深い呼吸で、お腹の中に酸素がたくさん取り込まれると、お腹の運動になり、お腹の奥にある横隔膜や骨盤底筋、腹横筋などのインナーマッスルが鍛えられることになります。プラス、血行が促進されたり、内臓のマッサージにもなります。これが5つめの特徴ですね。
1-6. まとめ(呼吸について)
ヨガの「深い呼吸」はポーズの効果を高めることにつながります。意識せずに行っている呼吸も筋肉を使った運動のなんですね。呼吸をコントロールし深い呼吸を意図的にできるようにするためにはその筋肉を鍛え動かす必要がありますね。
呼吸をするときには、お腹の奥にある横隔膜や骨盤底筋腹横筋などのインナーマッスルを使います。筋肉の動きを意識して呼吸を行うことによりヨガの効果はさらに増していきます。それでは、呼吸を意識しながらヨガを行っていきましょう。
つづく